事例紹介:症状が残っているのに事故後2ヶ月で治療費打切り

「まだ痛いのに治療費打切り、通院は続けられないの?」

【概要】

●依頼者

40代男性 会社員

●ご相談内容

交差点で一時停止中、後ろから来た車に追突された。
事故発生から二日後、整形外科を受診し、
外傷性頸部症候群、頸椎捻挫、腰椎捻挫、胸椎捻挫の診断を受ける。
その後は、仕事帰りに接骨院に通院していた。
現在、通院期間は2ヶ月程度。相談時点で、まだ痛みは残っている。
しかし、相手方任意保険会社からは
「今月分までしか治療費は払えない」と言われた。
私としては、症状が残っている以上は通院を継続したいのだが、
今後の治療費は自分で負担するしかないのだろうか。

【行政書士による解説】

●治療費打切りと言われたら

本事案は、一旦は任意保険会社の負担で治療を受けていたものの、
まだ症状が残っているのに、一方的に治療費の打切りを宣告されてしまった、
というものです。

事故後の治療は、将来の日常生活に影響を及ぼす大切なもの。
通院を継続することで症状が良くなる見込みが残っているのならば、
治療を受けるに越したことはありません。

任意保険会社は、被害者の毎月の治療状況を見て、治療費打切りを宣告してきます。

しかし、任意保険会社と自賠責保険の間で、治療費の支払可否の判断について、
微妙にズレがあるケースもしばしば見受けられます。

そうした場合であれば、自賠責保険への被害者請求に切り替えることで、
保険を利用した通院を継続できる可能性があります。

●被害者請求の際の注意点

しかし、被害者請求したから必ず通院が継続できるわけでもありません。
任意保険による対応から自賠責保険への被害者請求に切り替える際は、
下記の点に注意が必要です。

①治療費は、原則として被害者が一旦立替える
被害者請求の場合、任意保険のように「窓口負担ゼロ」とはいきません。
原則として、被害者自身が治療費を立替え、後から返してもらう形式をとります。

②自賠責保険には支払限度額がある
本事例の場合、「傷害に係る損害」の請求となり、その支払限度額は120万円です。
※過失割合が7割以上と認定されると2割減額され、限度額は96万円となります。
この120万円は、治療費だけではなく、通院慰謝料や休業損害等を含めたものとなります。
治療が長引き、損害額の合計が120万円を超えてしまった場合、それ以上の支払いを
求めることはできません。
そのため、治療が長引くことが想定される場合は、健康保険の利用も検討すべきです。
(治療方針については、通院先とご相談いただくこととなります)

なお、自賠責保険で賄いきれない分の損害は任意保険会社に請求することとなります。
任意保険に請求する際は、多くの場合、弁護士の先生に依頼した方がスムーズです。
また、支払限度額内で治療終了できた場合でも、任意保険会社に請求できる分が残っていないか、
弁護士の先生へのご相談をお勧め致します。
※弊所では任意保険への請求・損害額の算定は承っておりません。

③被害者請求してもなお、治療費が支払われないこともある
既に述べましたが、被害者請求して必ず治療費が支払われるわけではありません。
審査の結果、「支払不能」という回答が返ってくる可能性も考えられます。
支払不能となる理由は事案によって様々です。個別にご相談ください。

【ご相談後の流れ】

上記注意点についてご説明し、ご納得いただいたうえでの受任となりました。
結果として、半年程度(治療費打切り後4か月程度)の治療費が認められました。
お客様の症状も、日常生活に概ね支障がないレベルまで回復しました。
手続終了後、自賠責保険を超える部分の請求についてご相談いただくため、
弁護士の先生に引継ぎを行いました。

【終わりに】

まだ症状が残っているのに治療費打切りを宣告されると、
「どうしたらいいんだ?」
「この痛みを抱えたまま働き続けないといけないのか…」
など、暗い気持ちになってしまうと思います。
でも、まだあきらめないでください。
自賠責保険を活用することで、よりよい解決を迎えられる可能性があります。
泣き寝入りしてしまう前に、ぜひ一度ご相談いただければ幸いです。

上記事例の他、取り扱い実績多数。
どんな些細なご相談でも承ります。
ご相談の際は無料相談メールフォームもしくは011-376-0894 担当 鶴見 まで